ワタシのお好み焼きに関するすべての要望をクリアしていただきました、京都七条のお好み焼き「鳥井商店」。
【2013年1月12日(土)】
京都 七条 お好み焼き「鳥井商店」
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今日は京都でバンド練習~高校同級生の新年会です、
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バンド練習は午後からとなりましたので、その前にちょいと七条河原町のお好み焼き「鳥井商店」で昼飲みすることにしました、
昨日もお好み焼きについて少し書きましたが(大阪堂山「どんたく」訪問記事)、今日もお好み焼きの記事です、
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関西人はタコ焼きやお好み焼きをやたら食べているイメージがありますよね、
たしかに大阪ではほぼ間違いなく一家に一台“たこ焼き器”があるみたいだし(我が家にはないですが・・・)、
ランチに焼きそば定食=焼きそばとご飯+味噌汁(たしかに食べたことあります)、とか、お好み焼き定食=お好み焼きとご飯+味噌汁(これはさすがに食べた記憶ありません
)、
という東京では想像しがたい食べ方があったりして、明らかに生活の中に深く根差した料理ジャンルであることは間違いないようですが、、、ワタシはあまり食べません、いや、焼きそばは案外食べるかもです、でもお好み焼きは年に数回食する程度でしょうか、
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あまりお好み焼きを食さない主な要因は一人でお好み焼き屋に入ってお好み焼きで酒を飲む、というシチュエーションがどうもしっくりこないことかと思います、
お好み焼き屋へ行くときはほぼ間違いなく複数人です、それなら鉄板焼きで一杯、焼きそばで二杯、〆にお好み焼きでもう一杯というのはありです、京都七条の「吉野」などはこのパターンで気持ちよく酔えます、でも一人でお好み焼きとビール、というのではどうも盛り上がりません、
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それに一人だとメニュー的にも限られます、お好み焼きと焼きそばを一人で食べ切るのは大変かも、食べられたとしても“粉もん”2品ではね、、、鉄板焼きとお好み焼き+ビールでもイイのですが、これもまた一人ではなぜかちょいと侘しい風景にも思えます、やはり複数でいきたい、
ということで、あまり食べないお好み焼きですが、この日は昨日に続きお好み焼きで昼飲みの予定です、お目当ては京都七条河原町下ル(下ル=南へ向かう)のお好み焼き「鳥井商店」です、
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河原町通り沿いに何軒か並んでいる商店のうちの1軒です、
2軒ほど北隣に「フライの店 保ちゃん」があります、前回この「保ちゃん」にお邪魔した際にお母さんといろいろと話をしたのですが、その中で出たのはこの「鳥井商店」さん、美味しいお好み焼きだからぜひ行ってみて、とのことでした、こりゃぜひ行かねばなるまいと機会を狙っていたのですが、この日はバンド練習が午後からとなったので絶好のタイミングです、では行ってみましょう、
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と、その前に、、、ここまで書いて、『お好み焼きに対するいくつかの提言、もしくは苦言』が沸々と湧き出てきましたので書いておきましょう、
昔(昭和35年1960年頃)、ワタシが洟垂れ小僧だった頃(これ比喩ではなくホントに洟垂れていました、たぶん当時の子供は皆栄養不足だったのでしょう)、お好み焼きは近所の駄菓子屋で売っているおやつで、たしか1枚10円だったと思います(20円だったかも)、今のお好み焼きのように厚いものではなく薄っぺらい、ほんと薄っぺらいもので具は少しのキャベツ、ひょっとしたらこれまた薄っぺらい竹輪が入っていたような気がします、そして紅生姜=これも後乗せではなく生地に交じっていました、それを薄く焼いてソースを塗ってもらい、二つ折りにして新聞紙に包(くる)まれたものを立ち食いで食していました、これがワタシの“お好み焼き”の原風景です、
もちろんその後、お店のテーブルの鉄板で焼いて食すお好み焼きも体験します(昭和40年、1965年頃)、この時はもう100円とか200円していたような気がします、この時期の京都のお好み焼きの特徴と思われるのは“中華そば”を入れるのは定番だったという事かな、今はこれを“モダン焼き”などと称しておりますが、お好み焼き店が出来始めたころは中華そばは明らかに単なる具の一つで『おばちゃん、僕、豚・玉・そば!』という風に注文していました、そこには“モダン焼き”などと言う概念は存在しません、
アルミのカップに出てきたお好み焼きの生地と具をグルグルかき混ぜて、豚肉も玉子も一緒にグルグルかき混ぜてしまいます、今のように肉だけを後乗せで焼くようなことも、玉子を別に焼いて合体させるようなことはありませんでした、あくまで具は全部渾然一体化させるのが前提です、
そして鉄板にじゅ~っと拡げて自分で焼きます、我慢しきれずに何度も裏返して、大きな梃子でペタペタと叩いて薄く伸ばして中までよく火を通します(豚肉も入っていますからね)、薄く引き伸ばすにはもう一つ大きな動機があります、そう、大きなお好み焼きにするほど“たくさん食べた気がする”からだったような気がします、子ども心に工夫しておりました、
で、焼き上がったお好み焼きにソースを塗ります、鉄板の横にソースの缶があり刷毛が付いています、それを自分で塗ります、特にお好み焼きの端の方は念入りにぬります、鉄板にわざとソースをこぼして後でそのおこげも食べるというせこいことも考えています、
最後に青のりを掛けます、初期のお好み焼き店にはまだ“かつお節”は登場してなかったような気がします(のちにかつお節はたしかに登場しますが、それは粉状の“削り節”で、今のような“花かつお”はありません)、トッピングは青のりだけという潔い時代です、
そして、焼き用に提供された大きな梃子(テコ、コテという説もあり、、、ワタシはコテと呼んでいたような気がするが間違いか?この論争は別の機会に)とセットで供されている小さな梃子で切り分けて、箸は使わずに梃子から直接ハフハフしながら食べる、あ~幸せ、
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というのがワタシの大まかな“あるべきお好み焼き感”であり、ここに21世紀現在のお好み焼きに対する興味深い示唆が多く含まれています(そないたいそうな)、
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しかし、ここまで長くなると「鳥井商店」訪問記でなくなりそうなので、以下要点を簡潔に挙げてこの問題については一旦棚上げにしましょう、
① お好み焼きは自分で薄くペタペタ焼きたい!好きに焼きたい!(これしようとしてチェーンお好み焼き屋で怒られました)
② ソースは自分で納得いくまで、だぼだぼに塗りたい!
③ トッピングは青のりとかつお節に限りたい!(ただし、マヨネースの誘惑には勝てない)
④ 鉄板の上のジュウジュウしてるお好み焼きを梃子で食べたい!
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以上が現代のお好み焼き(もしくはチェーン店お好み焼き店)に対してワタシが抱えている大きな不満点であります、個々に書きだすともう数ページが必要になりますので、ここで一旦終了、個々の問題については後日別の記事で論じましょう、
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さて、本日の訪問記は京都七条の「鳥井商店」、実はこの店、上記の4つの不満点をすべてクリアしているお店だったのです(前振り長い!)、
入店時間は13時頃、一応お昼のピークは過ぎていましたので即入店できました、焼き用の鉄板の前に2席(でもここは常連さんのみ使用、みたいな雰囲気でした)、あとは4人掛けの鉄板テーブルが3つあります、先客は2組、全員ワタシより先輩の(まちがいなく)近所のおばちゃんです、
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焼き方はお母さんがお一人、壁の短冊メニューを確認して「豚」450円也に玉子を足してオーダー、缶ビールは280円也です、それもいただきます、
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で、お母さんがおもむろに焼きだす訳ですが、ここで久しく見たことのない光景を目撃しました、
そう、お母さんは焼いているお好み焼きをぎゅうぎゅう押して薄く広げているのです、それも専用の器具を使って、上の写真で確認できます、
この器具は何というのでしょうね?鉄板の上に取っ手が付いていてギュウギュウ押すのです、
それほど奇異な道具ではないですが、かといって名前が思い浮かぶ訳でもない、鉄板焼き屋ではよく見かけますが、お好み焼き屋で見るのは初めてかもしれません、
いずれにせよ比較的薄く焼いてくれるわけで、なんだかこれだけで嬉しくなりました、
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で、ワタシの鉄板にはこんな感じで来ます、
そう、ソースもトッピングもセルフサービスです、ありがとうございます、ワタシを信用して任せてくれるのですね
、みたいな感じで感激します、
で、こんな感じに、
そして、取り皿も出てきませんでした、言えば出るのかもしれませんがワタシには不要です、一人ならもちろん鉄板から食べます、ハフハフしながら、熱いので一旦口の傍まで運びながらハフハフしながらゆっくりとまるで牛の咀嚼のようにいただきます、複数人ならできないかも、女性もなかなかできないかも、でもこれがやはりお好み焼きの醍醐味でございます、旨い!
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この時間でも続々お客さん、焼き用鉄板前の席も埋まります、
一人で来たお父さんは満員と見るや「持って帰って家で食べるわ」と素早く持ち帰り戦略に変更、と客と店の息がぴったりとあったやり取りが進みます、
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はい、これでお勘定です、よく来たわね、また来てね、みたいな感じでお母さんに送り出されました、これぞ京都のお好み焼きです、古いスタイルがちゃんと残っています、チェーン店の分厚いお好み焼きなんか食べたないわ!!、と溜飲を下げました、
京都七条河原町のお好み焼きの「鳥井商店」、また来ますね、
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そうそう、「鳥井商店」の会話を小耳にはさんだのですが、「フライの店 保ちゃん」はしばらくお休みのようです、膝だか腰が良くないみたいです、早く良くなってください、
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そうだ、忘れていた、この日はこの後、二条麩屋町の「さかな波波」で高校の同級生新年会でした、よう飲みました、
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コメント
テリーさん、
この記事とは関係ないですが、私のブログで、テリーさんの本、紹介しちゃってます!いいですかね?(事後報告ですが)
投稿: μ | 2013年3月 3日 (日) 09時34分
μさん…本の紹介、ありがとうございます、
全然大丈夫です、
これからもヨロシクお願いします、
投稿: | 2013年3月 4日 (月) 11時07分